確定申告の還付金とは？

確定申告は所得税を確定させ納付するための手続きですが、条件に当てはまると還付金を受け取れる可能性があります。
源泉徴収や予定納税などにより納付した所得税が、年間の所得税額よりも多い場合に所得税の還付を受けられるためです。
個人事業主が受け取る報酬は、多くの場合、所得税が源泉徴収されています。
源泉徴収は経費や所得控除を勘案せずに差し引かれるため、所得税の払い過ぎが発生する可能性があります。
また、個人事業主ではなく、会社員であっても以下のような控除が発生すると還付金を受けられる可能性があります。

・医療費控除
・住宅ローン控除
・寄付金控除
・雑損控除

所得税にはさまざまな控除があり、把握するのが難しいですが、還付金を受け取れるように把握しておきましょう。

確定申告の還付金とは？

確定申告で還付金を受け取るためには、以下のような条件があります。

・源泉徴収額が所得税額を上回っている
個人事業主の報酬や会社員の給与から差し引かれている源泉徴収税額が、確定申告で計算された所得税額を上回っていた場合は差額が還付されます。

・予定納税額が所得税額を上回っている
予定納税とは、前年の所得税額が15万円以上の場合、事前に所得税額の一部を前払いする制度です。
予定納税で納付した金額が所得税額を上回っていたら、差額が還付金として返却されます。

・繰戻し還付を利用する
繰戻し還付とは、過去の黒字の年度にさかのぼって、今期の赤字を相殺できる制度です。
黒字の期に納税した金額と、今期の赤字を相殺して計算した所得税額の差額が還付金として戻ってきます。
ただし、繰戻し還付は青色申告をしていないと適用されません。

・確定申告で所得控除を適用する
医療費控除、寄付金控除（ふるさと納税を除く）、雑損控除は確定申告をしないと適用できません。
確定申告をしないと還付金を受けられないので注意しましょう。
また、配当控除、住宅ローン控除（1年目のみ）などの税額控除も、同じく確定申告をする必要があります。

確定申告で還付金が振り込まれる時期や注意点

還付金は、確定申告をしてから約1ヶ月～1ヶ月半ほどで受け取れます。
ただし、e-Taxで申告をすると還付の処理が早くなり、3週間ほどで受け取れることもあるようです。
また、確定申告の期限間近は申告が殺到するため、処理も遅くなり傾向にあります。
早めに還付金を受け取りたいのであれば、早めに確定申告をするのがおすすめです。

還付金を受け取る方法は、以下の2つのみです。

・銀行振込
・郵便局の窓口

確定申告書第一表の右下に、還付金の受け取り方法を選択する欄があるため、希望する方法を記入してください。
銀行振込の場合、振込先に指定できるのは本人の口座のみです。
郵便局の窓口で受け取る場合は、確定申告後に「国庫金送金通知書」が郵送されてきます。
国庫金送金通知書と身分証明書を持って窓口に行けば、還付金を受け取れます。

確定申告で忘れずに還付金を受け取ろう

源泉徴収や予定納税などにより納付した所得税が、年間の所得税額よりも多い場合に還付金を受け取れます。
個人事業主だけでなく、会社員でも条件に当てはまれば還付金を受け取れる可能性があります。
確定申告で還付金を受け取れる条件は以下の通りです。

・源泉徴収額が所得税額を上回っている
・予定納税額が所得税額を上回っている
・繰戻し還付を利用する
・確定申告で所得控除を適用する

確定申告をしてから、おおむね1ヶ月～1ヶ月半ほどで還付金を受け取れます。
還付金を受け取るには、銀行振込と郵便局の窓口で受け取る方法の2種類があります。
確定申告時にどちらにするか選択できるため、あなたの都合の良い方を選びましょう。