資産運用のポートフォリオとは
ポートフォリオとは、資産運用をおこなう際の、金融資産の組み合わせです。
金融資産には、預貯金や株式・債権・不動産など、さまざまな種類があります。
いろいろな金融資産を組み合わせることにより、リスクを回避でき、安定的な運用ができます。
例えば、すべての資産を預貯金にすると、インフレに対応できず、次第に実質的な価値が目減りします。
また、すべて株式に投資をすると、急激な株価変動で思わぬ損失を被ってしまうでしょう。
資産形成は長期的な目線でおこなうため、リスクに備えてポートフォリオを組むことが大切です。
ポートフォリオを作成する流れ
ポートフォリオを作成するには、いくつかのステップがあります。
ここでは、各ステップごとにポートフォリオの作成方法を解説します。
ステップ①目標額と時期を決める
まずは、資産形成の目標額と到達時期を設定します。
資産形成は、ライフプランを達成できるように資金を増やすことが大切だからです。
例えば、「20年後までに2000万円の資産を形成して、老後の資金にしたい」という形です。
目標金額と時期が決まれば、現在まで逆算して、何%の利回りが必要か計算できます。
ステップ②お金を運用する金融資産を決めて購入する
金融資産にはハイリスク・ハイリターンなものから、ローリスク・ローリターンなものまであります。
高い利回りを狙うのであれば、高いリスクを許容しなくてはなりません。
反対に、利回りが低くても確実に資産を増やしたいのであれば、低いリスクで資産形成が可能です。
それぞれの金融商品のリスクとリターンの目安は、以下の通りです。・ハイリスクハイリターン:株式、FX、先物取引
・ミドルリスクミドルリターン:投資信託、不動産投資
・ローリスクローリターン:債権、預金それぞれの金融資産は、個別の商品によりリスクはさまざまななので、あくまで目安としてください。基本的に、若い人ほど高いリスクを許容して運用が可能です。
年齢が上がるにつれて、先々の必要資金を考慮して、リスクを取れる割合が少なくなります。
ステップ③定期的にポートフォリオを見直す
ポートフォリオは、定期的に見直すことが大切です。
金融市場を取り巻く状況は常に変化していて、柔軟に対応する必要があるためです。
例えば、ここ数年はインフレが続いていますが、預貯金の比率が高いと資産が目減りしてしまいます。
株式市場は堅調に推移していますが、値動きが激しくリスクが高くなっています。
上記のようなさまざまな状況を考慮して、定期的にポートフォリオを見直しましょう。
ポートフォリオの具体例
最後にポートフォリオの具体例を紹介します。
ただし、個別の商品によりリスクは異なり、年齢によっても許容できるリスクは異なるので、あくまで参考としてください。
ローリスク・ローリターン
・預貯金:40%
・債権:30%
・国内REIT:10%
・株式:10%
・投資信託:10%
ミドルリスク・ミドルリターン
・預貯金:25%
・債権:25%
・国内REIT:20%
・株式:15%
・投資信託:15%
ハイリスク・ハイリターン
・預貯金:10%
・債権:10%
・国内REIT:20%
・株式:40%
・投資信託:20%
上記のポートフォリオの具体例は、おおまかな配分を記したものです。
個別の金融商品により、リスクは異なるので注意してください。
例えば、株式を選ぶにしても、プライム市場の大企業とグロース市場の企業ではリスクが異なります。
個別の金融商品について、しっかりとリスクの評価をした上で、あなたに最適なポートフォリオを組んでください。